虚言癖
虚言をつく癖を直すような薬や治療方法は存在していません。
ダレだって嘘をついた経験があるし、若いころは何かと軽い嘘をついてしまうものです。
同じことを繰り返す場合、長い間に蓄積してずっしり重くなった習慣となっているので、それを乗り越えるまで、すごく長い時間がかかるかも知れません。
なぜ嘘をついてしまうのか。
嘘をつく土台に、自分の名誉・体面に対するこだわり、自分中心の気持ち、自尊心の強さ、自己保身、自己防衛心、身勝手な欲求などの気持ちがあるはずです。
そして自分のなかに、嘘をついてしまう自分とそれを嫌っている本当の自分がいるということです。
その根っこに隠されている土台を放置して、適当に反省しているだけだと、同じことを繰り返し、嘘の上塗りをしてしまうのです。
嘘を多くついていると信用を失い、将来にわたって大きく損をするから、できるだけ嘘はつかない。事実に基づいた発言をする、事実を大切にするという真剣な心構えが大事です。
自分のなかにいる嘘虫に負けないように、自分中心の気持ちを弱くして、自分は空の雲のよう、海の水のようと思うように心がけていると、少しずつ変わっていきます。
常に反省することを忘れず、後退してもひたすら前に進んでいく、よりよい努力を重ねることによって、自分の気質を変えるしかなく、自分の努力なしに、誰かをあてにしていても、変えることはできません。